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読書

「死ぬこと以外かすり傷」はモチベーションの特効薬だった

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このところビジネス書というか小説以外の本を読むことをさぼっていたのだが、ある日八重洲ブックセンターで平積みされていた本書を発見して興味をそそられた。

単純にタイトルがカッコよかったからだ。すぐに手元のiPhoneで検索し、kindle版があったのですぐに購入した。

僕は本を買うときよくこの方法をとる。基本的に紙の本を持ち歩くのは鬱陶しいのでkindleがあればkindleで買うし、なければ最悪買わないまである。紙の本で最近買ったのはインド料理レシピ本くらいだ。が、これは余談。

せっかく買ったのだから、興味の熱が冷めないうちにさっさと読み始めるに越したことはない。しかし「はじめに」を読んだだけであまりにハイカロリーというか、なんとなく中身のない精神論的な本かなという印象を持ってしまい一週間くらい放置してしまった。

気を取り直してようやく続きを読み始めたのだが、結論から言えばとても面白かった。なんとなくやる気がみなぎってくるようである。

今回はこの本を紹介してみたいと思う。

 

本と著者の紹介

本のタイトルは「死ぬこと以外はかすり傷」

著者の名前は「箕輪厚介さん」

出版社はマガジンハウスで2018年8月28日発売。

概要をアマゾンで調べて書いたのだが「ベストセラー」と書いてある。何なら予約開始して即Amazonランキング1位になるほど売れまくっている本のようだ。

著者の箕輪さんをご存じだろうか。僕はなんとなく名前に聞き覚えがある程度で、本を読んで初めてどんな人なのかを知った。

この方、幻冬舎に勤める30代の編集者だそうだ。そしてNewsPicksBookの編集長。そのほかオンラインサロンも主催している。

たぶん帯に書かれるものだろうか、コメントを寄稿しているのは堀江貴文さんに落合陽一さん。なんとなく本のイメージも湧いてきそうなメンツである。

 

もう少し著者について深堀しよう。当初は別の出版社にに在籍する「問題児」だったようで、社内の反対を押し切り出版した、与沢翼を特集した雑誌がヒット。さらに幻冬舎の見城さんに本の出版を直談判した「たった一人の熱狂」も大ヒット。

順調な人生かと思いきや本質はたぶん生粋の「問題児」で、状況が安定してくると壊したくなってみたり、好きなこと以外はやりたくないけどやり始めたら没頭しまくったり。そんな破天荒でエネルギッシュな人のようである。

 

こういうタイプのビジネス書もアリだと思った

この本を読んで僕はアリだと思った。というかかなり面白く感じた。

 

ちょっと角度を変えて、僕がナシだと思う本についてお話ししたい。

僕はビジネス書を読むからには具体的なノウハウや知識、考え方などを吸収したいと思っている。なのでこれらが得られない本については基本的にナシである。例えば成功した経営者が延々と内容の薄い自説のような自慢のようなものを繰り広げたり、自社の事例紹介に終始して教訓が一般化されていないようなものとか。

正直「死ぬこと以外かすり傷」についても上記のようなテイストがないわけではない。

しかし本の中で著者自身が編集者としての矜持を語っており、概ね次のような主旨だった。

「最先端のリアルを伝えたい」

「必ずしも具体的な知識をもたらさなくてもよい」

「行動につながる本を作りたい」

このような話を先に挙げたような面白いと感じられなかった本の著者が語っても共感はできなかったと思うが、箕輪さんの場合なんとなく本気度が伝わってきて、それが故に練り上げられた「新しい考え方」を得られたような気がしてしまったのだ。

たぶん賛否が分かれる本ではある。しかし僕はアリだと思った。

 

圧倒的な熱狂とカロリーにあてられた

著者の熱狂とか熱量、本気度がものすごい。全編を通してこれに尽きる。

薄っぺらい表現になるが、「とにかく傷ついても走り続ける」「とにかく自分が熱狂できるものを見つけて打ち込む」「世の中の常識にとらわれるな」みたいな話が体験談を通じてずっと続くのだ。

そして「こっち側へ来い」と読者に呼びかける。

こうすれば君も成功できる!みたいな話ではなくて、むしろ成功には常軌を逸した圧倒的な量の努力が必要という話であり、そのためには「狂え」というメッセージが込められている。

どうだろうか、すでにカロリーにやられそうだ。しかし読んでいると何となくやれそうな気がしてきてしまうから不思議だ。

筆者は気づいていないかも知れないが、彼は「人を巻き込む才能」と「熱狂する才能」を持って生まれた人間のような気がする。

ちょっとやる気が出ない時や、一歩を踏み出す勇気が欲しい時、彼の熱量に巻き込まれてみるのもありかもしれない。

 

会社に飼われる人生から抜け出す人へのエール

最後に本文から少し引用してみよう。

新社会人の頃、中身のない新人研修に参加させられ会社に食って掛かるという文脈からの話だ。

同僚や上司との間で波風を立てず、仲良く無難にサラリーマンライフを過ごしたい。そういうタイプの人間であれば、心の中で「くだらない集まりだな」と思っても、声を上げないのが普通だろう。それでいい。

しかし、社畜の群れから抜け駆けし、何者かになりたいのなら話は変わってくる。自分の頭で考えた結果「ナンセンス」と思ったことは、相手が誰であろうが声を上げなくてはいけない。「これって、ぶっちゃけ意味なくない?」「そのロジックはおかしいよね」と言えずに沈黙した瞬間、敗北が始まる。社畜化への一本道を転がり落ちる。

(中略)

「お前がやる意味ないと思っているのならここが分かれ道だ。(中略)疑問に思ったことを飲み込んで、言われたとおりに仕事をする。そんな無難な道を3回歩いたら二度とこっちに戻ってこれなくなるぞ」

出典:死ぬこと以外はかすり傷(箕輪厚介)

これは別に書籍全体のメッセージを要約した箇所ではない。が、書籍の性格を捉えてはいると思う。

※引用部分について、正直そこまで強烈な不可逆性はないと思うけれど。

終始こんなトーンで新しい時代の生き方を問いかける本書。もしタイトルを見てちょっとかっこいいと思ったら、そして受け止められるテンションであれば一度読んでみてもいいかもしれない。

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